・ポジションは背の高さと体重で決められることが多い。
・ディフェンスする時は、体格の近い相手を守る。
・ポジションよりも「ハンドラー」とかの役割が重要。
○バスケのポジションは単純に背丈の順番で決まる
バスケのポジションにはなにやらええかっこしいの名前が付いている。
PG:ポイントガード
SG:シューティングガード
SF:スモールフォワード
PF:パワーフォワード
C:センター
他のスポーツに馴染んだ人がこれを見たら
「ゴクリ・・・!どんな特別な権限が与えられているんだ・・・!」
と期待してしまうかもしれない。
残念・・・!
バスケのポジションに大きな意味はない。ただの背の順番だ。ゴールキーパーだけが手を使えるとかそういうのは無い。
ポイントガードが一番小さい選手でセンターが一番大きい選手。
それだけです!
登録も適当でヨシ!対戦相手のポジションもわからなくてもヨシ!体格を見ればすぐわかるヨシ!
○ポジションが違う相手を守っても良いの?
ポジションが違う相手を守ってもいい。自由だ。反則を取られたりしない。
ただし、バスケットボールでは自分より体格が大きい相手を守ったり、自分より小さくてすばしっこい相手を守ることが難しい(ミスマッチという)。
そのため、ポイントガードをポイントガードが守って、センターをセンターが守ることが一般的である。
余談だが、大きいセンターを小さいポイントガードが守らなければならない状況を作って攻めることは基本戦術の一つだ。
○ポジションなんかよりも重要なのは「役割」
ここまで読んで「あれ?ポジションって決める意味なくね?どうしてそんなものを作ったんだ?」
と思った人もいるだろう。
それは、20年くらい前までは、ポジションと「役割」が合致していたからだ。
その役割とは次のとおりだ。
PG:ボールを運んで、フォーメーションの指示を出してゲームを作る
SG:スリーポイントシュートやドリブルでゴール下まで切り込んで得点する
SF:オールラウンダー
PF:スクリーンやリバウンドなど身体を張ったプレイで貢献する
C:ゴールに近い位置でボールをもらって得点する
このポジションと役割の合致が現代バスケ(特にNBA)で崩壊しまくった結果、ポジションがただの背の順に成り下がった。
崩壊の理由は戦術の変化とサイズが大きい選手のオールランダー化だ。
端的に言えば、「一番上手いやつが初めからボールを持つ戦術が強い」「パスやスリーポイントシュートが上手いPFやCがめっちゃ増えた」ということだ。
それにより、ポジションは「役割」を表すには適さなくなり、ポジションを含めない「役割」単体の方が戦略・戦術的に意味を持ち始めたのだ。
代表的な役割は次のとおりだ。
ボールハンドラー:司令塔やプレイメイカーを指す。現代バスケの象徴的役割。
ボールを運ぶ。フォーメーションの指示を出してゲームを作る。ピック・アンド・ロールのハンドラーになる。ドリブルをする選手をイメージしがちだが、ゴールの近くでボールをもらってゲームを作る選手のこともボールハンドラーと呼ぶ。
典型的な選手:クリス・ポール、富樫勇樹
シューター:スリーポイントシュートを決める選手。シンプルな役割だが、現代バスケでは超重要役割。重要すぎてチーム全員がシューターの場合もある。
典型的な選手:クレイ・トンプソン、金丸晃輔
ストレッチ4:シューターの中でもビッグマンのシューターをこう呼ぶ。「4」とはパワーフォワードを指すため、センターのシューターをストレッチ5と呼ぶこともある。
典型的な選手:ダーク・ノビツキー、竹内譲次
スラッシャー(ペネトレイター):ドリブルでゴール下まで切り込んで得点やアシストをする選手。ピック・アンド・ロール祭りの現代バスケでは、ボールハンドラーに含まれて扱われることが多い。
典型的な選手:アレン・アイバーソン、比江島慎
ポストプレイヤー:ポストプレイを得意とする選手。インサイドアタッカー。
典型的な選手:シャック、ニック・ファジーカス
スクリーナー:スクリーンを黙々とかける。数字に残らないしスポットライトも浴びないが、高度なバスケIQとスキルが必要で、ゲームに与える影響は超絶大きい。
典型的な選手:ティム・ダンカン、アレックス・カーク
リバウンダー:リバウンドを取りまくる。リバウンドを制するものはゲームを制する。
典型的な選手:デニス・ロッドマン、ジャック・クーリー
エースストッパー:相手のエースを止める。多少のミスマッチでも止めてしまう化物が多い。
典型的な選手:カワイ・レナード、遠藤祐亮
リムプロテクター:インサイドの守備の最後の砦。その多くは高さと機動力に優れ、ブロックショットを得意とする。
典型的な選手:ディケンベ・ムトンボ・ンポロンド・ムカンバ・ジャン・ジャック・ワムトンボ
もちろん一人につき一つの役割でなければならないというわけではなく、ほとんどの選手は複数の役割を持つ。
逆に、一つの役割しか無いのにコートに立てる選手は、とてつもないスペシャリストだ。シューターのカイル・コーバーみたいに。
○まとめ
他スポーツ勢の人は、バスケのポジションに違和感を感じても気にするな。重要じゃない。窓から投げ捨てろ。