○観戦ビギナー勢のために質問に答えていく
ツイッターでもらった質問に答えていく。
審判のジャッジに関する質問には基本的には答えられない。
タブー視しているわけではない。単純に勉強不足でわからないのだ。
○Q&A
Q.プロなのにフリースローが入らないのはなぜ?
A.試合中にフリースローを決めるのは難しい。
練習中ならプロの選手なら8割9割の確率で決めるだろう。しかし、試合になると7割程度の確率でしか決められない。
試合中のフリースローが難しい大きな理由は次の二つだ。
①流れの中で打つシュートとフォームが違うので切り替えが必要。
選手達は、試合の流れの中では「ジャンプシュート」で打っているが、フリースローは「セットシュート」で打っている。
これらの違いは、ジャンプするか否かなのだが、シュートのリズムが異なる。
スラムダンクの桜木花道の下から放るフリースローのように「全く違うフォーム」なら切り替えが楽かもしれないが「似た姿勢なのに微妙にリズムが違うフォーム」を疲労と興奮状態にある試合中に切り替えることは容易ではない。
②精神的負荷が大きい
「決めて当然」と思われるシュートを練習通りに打つことは難しい。
しかもシュートを打つ瞬間は、会場にいる全員が固唾を呑んでガン見してくる。
超一流の技術と精神力を持つNBA選手ですら平均FT%は70%程度だ(彼らはマージで練習中ならシュートを外さない)。
想像してみてほしい、決めれば「精密機械」外せば「人間アピール」と言われ、連続でフリースローを決めすぎて一周回ってブースターからも外れることを少し期待される会場の空気を。
金○選手はすごすぎるわ・・・。
フリースローを7割も決められるのは、むしろ頑張っている。
Q.三浦台高校には化物がいるのに1回戦を突破できないのはなぜでしょうか?
A.彼はアメリカに留学中でベンチ入りしていないと推測します。
問題の彼↓
身長196cm、体重155kgの体格でガードもこなす
ザイオンを超える超逸材。
そんな彼を周りが放っておくわけがありません。きっと留学しています。
Q.失点後にゆっくりとボールを取りに行くのは遅延行為にならないのですか?
A.ならない。遅延と感じたら審判が時間を止めればいい。
これは超いい質問。一個前の質問の次にいい質問。
まず、バスケットボールのジャッジには「FEEL THE GAME」という考えがある。
平たく言えば、「有利不利に関係ないなら、選手の意図や試合の流れを読んで笛を吹こう」というものだ。
例を挙げると、ワンマン速攻で派手なダンクを決めたときにトラベリングを吹かないというのがそれに当たる。その選手だって地味にレイアップで決めればトラベリングも、失敗する可能性も無くすことが出来たのだから、そのファンサービスの意図を汲んであげましょうねというものだ。
失点後にボールをゆっくり取りに行くのは、多くの場合は有利な状況を生み出すものではないだろう。あまりに露骨でない限りは、「FEEL THE GAME」に則ってテクニカルファウル等の罰則はない。
しかし、ワイ氏も納得のいかないシチュエーションがある。
クォーター終わりにオフェンスのポゼッションを増やすために、確率を度外視してアーリーオフェンスを仕掛けるシチュエーションだ。
例
1Qの残り40秒のオフェンスで、24秒使い切って攻めてしまうと相手のオフェンスで終わってしまう。もう一回攻めるために、8秒しか使わずにシュートを打った。
これで相手が次に24秒を使いきっても、自分達のオフェンスが8秒残る計算だ。
ここまで計算してプレイしているのに、シュートを決めた後に相手が遅延行為の時間潰しをして、自分達のオフェンスの時間が無くなるのは納得がいかない。
クォーター終わりの1分間は、シュートが決まった後に時間が止まるようにルール改定して欲しい。
Q.他のチームを「川崎さん」「東京さん」とさん付けするのが気持ち悪いです。昔からですか?
A.昔からです。
これは実業団時代の名残だね。
企業と企業の戦いだったから、呼び捨ては抵抗があったんよ。
対戦相手だけどビジネスパートナーだったり、ライバルだけど敵意むき出しにしてはいけなかったり・・・。めんどくさかったと思うよ。
今はもう地域VS地域だから、呼び捨てにして欲しいよね。
どっかのタイミングで、他チームを呼び捨てにするようお達しを出してくれないかな。